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20世紀最大の宗教画家であり最大の版画家であるルオー。ピ カソ、ゴッホ、ルノアールなどと並ぶ世界の巨匠であるが、バ ブル期を通しても価格の高騰がなかった。それはテーマが一般 受けのしない宗教的な絵が多いせいである。それにこれまでは 画商もコレクターもルオーの凄さが理解できなかっただけ。 しかし時代は今、大きく変わりはじめた。風向きが変わったの だ。なぜなら、今の若者たちが曼陀羅や仏画、ドクロやガイコ ツのアクセサリー、置物などを好みカッコイイなどと言われる 時代や刺青(いれずみ)をお洒落感覚で入れ流行になる時代を 考慮すると、21世紀はまさにルオーの出番であり、ルオー芸 術が爆発する日も近いと睨んでいる。天才、異端作家とはいつ の時代においても、その時代に売れる作品ではなく、先を見据えて描いているのです。 ルオー芸術の本質は哀愁である。娼婦の宿命。人々を爆笑させるピエロも舞台裏に戻れば気 むずかしい哲学者のような顔に変わる。王様が道化になる。人を裁くという偽善。人は皆 「悲しき道化師」である。ルオーは、人間の中の一番苦しいところ、しかし実はそこが一番 光の当てられている人間の、最も美しい生き様なのだということを描いた画家である。ルオ ーの作品は、人間の苦悩と悲しみをひたすら見つめ、それを信仰の心をもって描き続けた宗 教告白だから魂の対話が求められる哲学のある絵だ。
いずれにせよ深い色彩、デッサン、精神性においてルオーの芸術を超えるものは美術史上ま だありません。傑作価格面においてもピカソやムンク、ゴッホ、シャガールなどと比較して も今世紀初頭、世界の絵画市場で最も価格が出遅れているのが巨匠ルオーである。その驚異 の表現力とデフォルメの価値を評価する人々は今後、ますます増え続けるであろう。そして 究極は偉大なるゴッホをも凌駕する。絵画コレクションは「ルオーに始まり、ルオーに終わ る」これは永遠の真理である。コレクターはルオーの名品だけを集めれば財を成せる。ルオ ーとはそれほど偉大なのである。
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