モハメド・イクバル

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人類愛の芸術家・モハメド・イクバル
 
 
 明治浪漫主義を代表する洋画家・青木繁の業績を顕彰する第14回青木繁記念大賞公募展で、広島市在住の新進気鋭の国際現代美術作家モハメド・イクバル氏が大賞を射止めた。外国人の受賞は初めてであり、中国地方在住者の大賞受賞も初めてだ。

 イクバル氏はバングラデシュ出身で、広島市立大大学院芸術学研究科博士課程で油絵を学んでいる。イクバル氏の作品は、抽象度の高い画面に故郷の田園風景や人物、遺跡などを断片的に描き込み、具象と抽象がミックスした複雑で奥深い独特の世界を表出する。色彩のセンスが抜群によく、10層あまりの下塗りを重ね、非常に力強い線を多用した作風だが、単なる表面的描写にとどまらず、一枚の絵の裏に潜む作家の理念に向けての葛藤、哲学のある絵を描いている。

 青木繁記念大賞を受賞した「DESTRUCTION OF THE CIVILIZATION(文明の破壊)-1」は、非常に力強い線描によって、画面を見る者に向かったうつろな眼差しの少年の顔が幾重にも描かれ、また微妙にずれる様子を描き、現代の危機意識を表現した油彩作品。その高度な技術に裏打ちされた表現のインパクトと、普遍性が高く評価された。「文明は進歩するはずではないのか。なぜ、戦争は絶えないのか。なぜ、子どもたちは傷つき、殺されるのか。その問いが私のモチーフである」と画家は言う。

 ダッカ大の美術科展覧会で最高賞を4回取り、アジアン・アートビエンナーレ、大阪絵画トリエンナーレなど国際的な展覧会でもいくつかの賞を受賞。バングラデシュ首相官邸に作品が収められるなど、早くから実力を認められた。夢は母国で絵を教えること。来春、大学院を卒業し、母国に戻る予定だが、今後も積極的にアメリカやヨーロッパなどで個展を開催予定。アジア若手の画家として期待されている1人だ。

 その限りなき人類愛の芸術家モハメド・イクバル。当画廊が自信をもって推奨する実力作家である。

 今後、ますますの活躍を期待したいものだ。(画廊主・推奨文)

〈略歴〉

M.イクバル
Full Name:MOHD.IQBAL ALI
1967:バングラデシュ生まれ

Education:
1989:ダッカ大学大学院 芸術学修士課程(油画)
2003:愛知教育大学大学院教育学修士課程(絵画)
広島市立大学芸術学研究科博士課程在学中(油画)
1999:文部省国費留学生として来日

個展(Solo Exhibition)
1986-2004:日本・バングラデシュにて19回の個展

Major Group Exhibition:
1991:第5回アジアン・アートビエンナーレ入選(バングラデシュ)
1993:第4回大阪国際トリエンナーレ入選
1993:10人によるバングラデシュ絵画展/パリ・フランス
1994:バングラデシュ現代美術展(ドイツ)
1995:第2回シャルジャ国際アートビエンナーレ(U.A.E)
   バングラデシュ現代美術展(モスクワ・ロシア)
1997:第7回大阪国際トリエンナーレ入選
1997:第3回シャルジャ国際アートビエンナーレ(U.A.E)
   第14回ロイヤル・オーバーシーズリーグ展(イギリス)
   第9回インド国際トリエンナーレ入選(ニューデリー・インド)
1998:第15回ロイヤル・オーバーシーズリーグ展(イギリス)
1999:バングラデシュ美術展ボナール・サマーフェスティバル(ドイツ)
2001/2002/2003/2004:現代Asian Art Now(ラスベガス美術館・U.S.A)
2002:Asian Art Now 2002 (巡回展)Two Allen Center(ヒューストン・U.S.A)
   第28回東京美術展2002 東京都美術館(東京)
2003:広島アートコンペティション(広島市現代美術館・広島)
   14回個展 豊田市美術館(豊田市)
   World Arts: Hiroshima 2004,Higashi Hiroshima Art Museum.

賞(Award)
1993:第4回大阪絵画トリエンナーレ入選(特別賞)
1994:青年美術家展(バングラデシュ・シルパカラアカデミー/大賞)
1994:シルパンガンギャラリー油彩画展(最高賞)
1994:第11回バングラデシュ個展(佳作賞)
1995:シルパンガンギャラリー油彩画展(最高賞)
1998:青年美術家展(バングラデシュ・シルパカラアカデミー/大賞)
1999:Artist Quamrul Hassan Memorial Honour Award,National Rabindra Sangeet Council Dhaka.
1999:文部省国費留学生として来日
2002:インターナショナル フレンドシップ アワード、天橋立アートフェスティバル(京都)
2002:第14回しんわ美術展2002/銀賞(岡山)
2004:第19回国民文化祭・ふくおか2004/佳作
2005:Maebashi Art Compe Live 2005 /前橋市長賞
2005:第14回青木繁記念 大賞
1984/1988/1989/1990:ダッカ大学美術家展覧会(最高賞4回)

収蔵(Collection)
大阪現代美術センター、バングラデシュ国立美術ギャラリー、バングラデシュ国立美術館バングラデシュ首相官邸、バングラデシュ外国人大使館、アリアンス・フランセースギャラリー、石橋美術館
 
 
 
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